業務引継中

2024年5月16日

退職を目前に控え、引き継ぎの真っ最中である。

本来の業務である新聞制作よりも、他社から依頼されている媒体の割合が多い分、「あとはよろしく」と丸投げできない。

おおかまな流れから細かなやるべきこと、担当者ごとに注意すべき点など、伝えすぎることはないだろう。

だからといって、1から10まで伝授していたら、時間がいくらあっても足りない。

有給休暇が消化できないまま終わろうとしていることもある。

10年以上やってきたことを、文章と説明だけで完結できるわけがない。

そもそも、結局は個々の状況や考え方に応じてアレンジするわけだから、最低限押さえるべきポイントだけ伝えておけばいいはずだ。

「自分のやり方が最良ではないから」が口癖になっているのも、そういった気持ちの表れだと思う。

「君ならできる」で終わらせない

私は先輩たちが辞めるとき満足な引き継ぎがなく、「過去の記事(媒体)を読めば分かるから」「君ならできる」と言うだけで終わっていた。

依頼者の意図を汲み取って、必要な情報を集めて書き起こす。

確かにこの流れは、新聞制作に通じるものがあるので、要領さえ分かればそこまで難しい話ではない。

実際にやってみると、制作物から読み取れないこともあった。

・商習慣や強みに合わせた情報選定の優先度

・季節や年に応じたスケジューリングの考え方

・担当者に明確な意図がないとき(迷っているとき)の対応

といったものだ。

「経験と時間が解決する」と言ってしまえば、そのとおりなのだが、できるだけ言語化してToDoリストのなかに書き加えるようにしている。

時間が経つにつれて、当時の正解が不正解になることもある。

でも、最初の段階では判断材料が多い方が助かることが多い。

遠くから「自分で考えさせろ」「お前のやり方が正しいわけじゃねえからよ」と第三者の声が聞こえてきそうだが、そんなことは無視するに限る。

それを判断するのは、引き継ぐ当事者だからだ。

私がこれまでやってこれたのも、引き継ぎの説明こそなかったものの、仕事の多くが「0」からのスタートではなかったからだ。

先人たちが築いた成功パターンに乗っかり、まず型にはまることから少しずつアレンジすることで、どうにかやって流れを作れた。

大変な時期に辞めることで、まわりに迷惑がかかっているからこそ、せめて引き継ぎは責任をもって終わらせたい。

でも有給休暇はできるだけ取得する。

「二兎追う者は一兎をも得ず」とはならないようにするのが、残り2週間の目標である。