手放せない記者ハンドブック

2021年10月31日

『記者ハンドブック』(共同通信社発行)を使い始めてから、もう4冊目になりました。

私の仕事必需品ランキングで

  1. 筆記用具
  2. パソコン
  3. スマートフォン
  4. 一眼レフカメラ
  5. 記者ハンドブック

に位置するほど愛用しています。(重要性が伝わらず申し訳ありません)

文字の使い方に迷ったときに使うもので、1956年の初版からすでに13版を重ねているベストセラーです。

辞書と同じように、50音順のインデックスで使いたい言葉を探します。

例えば、「一人」「1人」「独り」のどれを使ったらいいのか。

そういった疑問にも答えてくれます。

ひとり

=一人【成句、慣用句、決まり文句など】人っ子一人いない、一人口は食えない

=1人【人数を示す場合】1人死亡2人重傷、4人のうち1人

=独り【孤独、独断、独占、単独】独り占い、独り勝ち、独り合点、独り決め

※一部抜粋

文字からある程度意味は理解できるものの、調べるうちに、自分のなかで言葉の線引きがはっきりします。

送り仮名や漢字の使い方に迷ったときも便利ですが、個人的に面白いのは「紛らわしい会社名」のページです。

  • キヤノン(キャノン)
  • 蛇の目ミシン工業(蛇ノ目ミシン工業)
  • 椿本チエイン(椿本チェーン)
  • 日本トイザらス(日本トイザラス)
  • 三菱UFJ銀行(三菱東京UFJ銀行)

御承知のとおり( )内が誤りですが、思い込みで覚えている企業名もあることに気付かされます。

ハンドブック(13版)のまえがきには

記事は①分かりやすくやさしい文章、言葉で書く②できるだけ統一した基準を守るーという原則に変わりはありません。そのよりどころとなるように心掛けて編集しました。

と書かれています。

この「できるだけ統一した」という記述がポイントです。

あくまで目安の一つであり、正解はないということ。

文章の全体的な流れや意味に応じて、書き手が「読みやすい」と思った言葉(文字)を選択した方が良いと思います。

時々読み返したくなる基本の「キ」

記者ハンドブックは、辞書だけでなく、ノウハウ本の役割も果たしています。

一問一答や対談といった記事のフォーム、日時や数字の書き方などが、例とともに紹介されています。

とくに目次の次に掲載されている「記事の書き方」は、記事を書くうえでのポイントが見開きで簡潔にまとめられています。

【文章について】

  1. 簡潔で濃密、平明な記事と的を射たビジュアルの併用は、紙面構成の両輪である。写真や図解、表、グラフの活用を、絶えず念頭において執筆する。
  2. 送信記事は、1行11字組みを原則とする。本文の初めと改行のアタマは1字下げとする。
  3. 記事はなるべく10行以内で改行し、やむを得ないときも15行を超えないようにする。文意により、2、3行で改行してもよい。

※一部抜粋

以前紹介した『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤吉豊・小川真理子著/日経BP発行)に共通する部分が多くあります。

基本の「キ」とも言えますが、時々読み返してみると、記者になったばかりの当時を思い出すことができます。

(入社初日に先輩から「まずこれを読みなさい」と言われたページだからかもしれません)

この仕事をしているかぎり、記者ハンドブックを手放すことはないと思います。

ゴールを迎えたとき、何冊目になっているか楽しみです。