A4クリアファイル&付箋を使おう

2021年1月16日

「それじゃあ、すぐに崩壊するぞ」

業界紙記者として駆け出しの頃、上司からそう指摘されたのは資料の保管方法でした。

そのときに使っていたのは40ポケットあるクリアホルダー。

(この記事では、複数のポケットがある冊子タイプを「クリアホルダー」、1枚だけで使用するタイプを「クリアファイル」として書いています)

取材先からもらった資料を1ポケットごとに1枚ずつ入れていたのが、どうやらまずかったようです。

「guzumoti君、こっちに来い」

上司がデスクのサイドキャビネットを開けて見せてくれました。

目に入ったのは整然と並ぶA4サイズのクリアファイル。ファイルの左上には、付箋が頭を覗かせていました。

(写真は、現在の私のキャビネットです)

記事を書くときに必要な情報は、資料数枚で済むとは限りません。

工場の規模が記載された会社案内、許可や事業展開に関連する法規制・条例、主要設備のスペックが分かるメーカーのカタログなど、取り上げる内容によっては膨大になります。(集めるだけで満足してしまう場合もありますが…) 上司曰く

・ポケットに1枚ずつ入れたら手間がかかるし、結果的にホルダーが多くなってしまう

・取材先ごとに1ポケットにまとめても、保管量が多ければ「マチ幅」が薄いので入らないことがある

・ホルダーをめくらないと、保管した内容がわからない

・背表紙がある分、クリアファイルに比べて余計な保管スペースが必要になる

・クリアホルダーは、クリアファイルに比べて値段が高い

・保管した資料を取り出して入れ替えたり、捨てたりするのが面倒

ということでした。

タグ付けが捨てる目安に

教えてくれた保管方法は、取材先ごとにA4サイズ(←ここ大事)のクリアファイルに入れて、先端に「記事掲載年月日(もしくは取材した年月日)」と「取材先」が書かれた付箋をファイルの左上に貼るというシンプルなものでした。

付箋に書くときは、「2020年12月26日」→「201226」、「サラダ薄焼きせんべい株式会社」→「サラダ薄焼」といった具合に、できるだけ文字数を少なくかつ分かりやすくするのがポイントです。

付箋でタグ付けする理由は、保管内容を分かりやすくするだけでなく、捨てる目安にもなります。

「掲載から〇カ月経ったら廃棄する」

「キャビネットが満杯になったら、新しく保管する分だけ、キャビネットの奥に保管されていた資料を廃棄する」

と決めておけば、本来の作業場所である机に平積みにすることもありません。

私の場合、特集などで参考にすることもあるので、掲載(取材)日が古くても見直したらキャビネットの手前に置くようにしています。(※『超整理法』で有名な経済学者・野口悠紀雄氏が提唱する「押し出しファイリング」として知っている方も多いかと思います)

クリアファイルの値段は量販店で100枚1000円程度。2~3セット買えば惜しまず使えます。

中身が見えることが最優先なので、イラストが入っていないファイルがおすすめです。

封筒に保管する(表に内容物を書く)方法を試したこともありますが、封筒のサイズにバラつきがあるうえに、キャビネットに入れにくいので断念しました。

封筒を半分に切って中身が見えるようにもしましたが、切る作業が面倒だったので、これも諦めました。

ということで、クリアファイルを15年以上愛用し続けています。