【読書】書くことに心理的なハードルを下げてくれる一冊~いしかわゆき『書く習慣』
2021年9月の発行直後から気になっていた。書店の本棚から手に取って戻すこと5回目くらいで、ようやく購入に至った。
『書く習慣~自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』(いしかわゆき著/クロスメディア・パブリッシング発行)とのタイトルどおり、ライティングスキルが書かれているわけではない。パラっとめくって読むだけで分かったので、購入をためらっていた。
買ったのは、書くことに対して億劫な気持ちだったり、身構えなければ書けないことを自覚していたからだと思う。この一冊を読み終えた後、「もっと気楽に(良い意味で適当に)書いていいかも」と考えられるようになった気がする。
少ない手間と時間で書ける環境に
フリーライターであるいしかわゆきさんは、書くことの習慣化にあたって、以下のような方法や考え方を提案している。
私がとくに印象に残った箇所を抜粋したい。
- 「秒で書ける状態」にしておくこと
- 高い目標を設定すると長続きしない。「5分だけ」を決めて書くと、着実にこなせる。
- ある程度決まったルーティングで過ごしている人であれば、スキマ時間を探してブロックする。
- 「時間術」というのは、「時間を増やす」のではなく、基本的に「ムダな時間を減らして別のことに充てる」こと
- 無理やり学びに結びつけること
- (日常を読んでもらえるコツは)「なぜ?」の観点で日常を掘り下げることで、自分でも気づいていなかった発見にたどり着ける
価値のあるものにしたい気持ちは一旦おいて、とにかく毎日書く。少ない時間と手間で書ける環境(リズムと言った方がいいかも…)を整えることが大事ということだろう。
文章の価値を決めるのは読者
本書では、本人しか書けない体験や気持ちが面白さを生み出すことを繰り返して書いている。
- たくさんの人に読まれたいと思えば思うほど、「誰にも刺さらないふんわりとした文章」になるというのが文章の摂理
- 「誰でも書けそう」な文章に足りないもの。それは「書き手の本音」です。
- 自分で自分の良し悪しを評価するほど、意味のないことはないんです。だから、とりあえず書いたら臆せずに発表してしまいましょう。
- 飾らない本音だからこそ、面白いんです。本音だから、読まれるんです。
悩み、喜び、本で得た学び、映画の感想など、そのときにしか出てこない感情や考えを言語化するのは、自分と向き合う意味でも効果的だと思う。
仕事選びの軸、人との接し方、本の選び方、健康への気遣いさえも、年齢を重ねるごとに変化がある。ブログを通じて、その変化を楽しめる自分でありたい。
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