「思っていたモノと違う」という言葉をどう受け止めたらいいのだろうか
入社から8か月経っても、業界特有のやり方に慣れない。
方向性が決まっていなくても、まず制作に取りかかり、ある程度カタチにしたモノを皆で整える。その方法が効率的であることは理解しながらも、つくっている本人(私)としては違和感がある。
方向性を議論する上で、モノがなければ理想や空論ばかりで終わる。
実際に手を動かしてみることでわかることもある。その点において、私も異論はない。
しかし、出てきたモノに対して「これは私が思っていたモノと違う」というのは、事前に伝える労力を惜しんでいるような気がする。
頭の中で思い描いているイメージや言葉を出されなければ、相手にも伝わらない。
「顧客の意図を汲み取り、察することも仕事である」という理屈は、私にもよくわかる。一から十まで言われたとおりにつくるのでは、顧客からすれば依頼した意味がないからだ。
的の中心を狙いあてて、顧客から「そうそう、こういうことが言いたかったんだよね」と言われたときの嬉しさもある。
その命中率が低い私は、きっと制作物の目的や狙いを理解する力が劣っているに違いない。
数少ない情報、「とにかく今までと違うモノ(=良いモノ)にしたい」という本質的で漠然とした顧客の要望に応えるには、百発百中を狙いながらも、的に外れても仕方ないと思える開き直りが必要なのだろう。
言いたいことはたくさんあるが、感情的に伝えても、理論的に説いても、何も解決しない。
なぜなら商習慣が違うから。価値観が合わない人に伝えても、お互いの時間と労力を奪い合うだけだ。
私が心の中で「こういう世界もあるんだな」と思えば解決する。
違和感をなくそうとする努力こそ、ストレスの温床である。
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