【読書】超速

「最速で、最高の成果を」ー『超速』(サンマーク出版・鹿田昌美訳)は、世界中の大物起業家やCEOなど300人以上から時間術を聞いた効率化の方法が凝縮された本です。

衣料ブランド「Loom」の共同創設者であるウィル・デクレール氏、ベンチャーキャピタルに投資するバオ・ディン氏、ユーザーエクスペリエンス(製品・サービスを通じて得られる体験)専門家のジェローム・デュモン氏の3人が、各自が集めた情報を週末に持ち寄り、書き始めてから日曜の夜には初稿を書き終えたそうです。

生産性向上の考え方と方法を取り上げるにあたって、前提となるのは「生産性には『方程式』がある」ということです。

完了した仕事=費やした時間×集中の度合い×実行速度

この考えに立って、この本は以下のポイントに分けて構成されています。

  1. 整理:作業を適切に行うために、上手に時間を割り当てる
  2. 集中:作業に必要なだけの意識を向ける
  3. 加速:作業をできる限り迅速かつ効率的にやり遂げる

紹介されているテクニックは、「シングルタスク」のように、すでに自己啓発本やビジネス本として広く知られているものもあるが、だからこそ「これらの支持する起業家が多いことが、効果がある証拠だ」と本書に確信を持たせています。

「FAST」で加速する

限られた時間のなかで、最大の結果を出すには、行動のスピードを上げる必要があるそうです。

「加速」の章では、「FASTメソッド」として、以下の手順を取り上げています。

  1. 基礎固め(Fandamentals)
  2. 自動化(Automation)
  3. 高速(Speed)
  4. 20/80ルール(Twenty/Eighty Rule)

パスワード管理アプリ、Gmail、定型文、ショートカットキー、暗算、オーディオブックなどを活用するというものです。

ルーティンとなっている仕事や行動の時間短縮を図ることで、自分にかかっている「コスト(時給)」以上の価値を生み出します。

お金を使って時間を節約する重要性は、年を重ねていくごとに痛感するところです。

本書では、心身を整える大切さにも触れています。体力だけでなく、集中力や判断力にも限りがあるからです。

休憩とは、仕事をしていなかったりダラダラしたりするだけの時間ではない。効率と創造性を向上させるのに必要な「基礎固め」の時間なのだ。

ランチタイムをきちんと取ったり、会議と会議の間に息抜きの予定を入れたりすることに罪悪感を持つ必要はない。

作業の途中でエネルギーのレベルが落ちたと感じたら、いったんストップして、負荷の軽い仕事に移ろう。後でいつでも戻ればいいのだ。

つまり「食事・運動・睡眠」が大切ということです。

私は、毎朝ジムで筋トレしてから出社するようにしていますが、つい最近も仕事を優先し続けた結果、気分が沈んだり、パフォーマンスが上がらなかったりすることがありました。

作業時間を増やしたいばかりに、手軽な食事で済ませるのも同じです。

表面的な結果ばかりを追い求めるではなく、環境に振り回されずに、自分にあった整え方を習慣化する必要がありそうです。

ちなみに、ヒアリングした起業家全員には、「きっちりと定められた朝の日課があった」そう。一般的に推奨できるものとして紹介されていた行動を引用して絞めたいと思います。

・最も重要な3つのタスクを選ぶ。次に、最も難しいものから始める。(「カエル」を思い出そう)

・運動。「7分間ワークアウト」など

・瞑想。家族がまだ眠っている時間に行うと、邪魔されない可能性が高い。

・大きなグラス1杯の水を飲む。夜の睡眠中に約200ミリリットルの水分を失う。多くはない量だが、朝に水分補給をするのは悪い考えではない。

・ベッドを整える。簡単に実行できるシンプルな作業は、その後に控えている仕事のやる気を整えて上げてくれる。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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Posted by guzumoti