物事がつながらない「点」ばかりの情報 ~ほぼ毎日投稿で思うこと~

出所:ぱくたそ[ https://www.pakutaso.com ]

最近、人目に触れる文章をほぼ毎日書いている。

水曜と土曜はブログ、日曜以外はnoteに投稿している。業界紙記者を辞めてから3年間もブランクがあるため、書く感覚を取り戻しておきたいからだ。

 

3カ月ほどで1時間あたり800~1,200文字で書けるようになってきた。自分が考えていることを言語化するのは、経験の棚卸しにもなって結構楽しい。

「なぜそう思って、次にどうしたいのか?」と紐づけることは、論理展開の訓練にもなる。点ばかりの情報で、物事がつながっていない文章を読む機会が増えたからだろう。

 

読み手の読解力に頼る文章は、書き手の手抜きでしかない。

当時の上司から「点の情報は誰でも書ける。点から線、線から面に展開させるのは難しいよ」と言っていたことが思い出される。

 

私自身、かろうじて点線のような文章ばかり書いて恥ずかしいかぎりである。

 

情報の取集と分析

適当に流して書けば、短時間でも文字数は稼げる。思ったことを垂れ流して書いているこのブログのようなイメージだ。

しかし、論理展開がしっかりしている納得感のある文章ともなれば、話は変わる。文章表現とともに、情報の収集と分析が求められるのだ。

 

調査資料から分かった業界の傾向と、現場で取材した事例を紐づけるのもそうだろう。事例が多いほど、納得感は増す。「確証バイアス」が入りまくっているように感じるかもしれないが、記事自体は業界の一面を知るうえで価値があると思う。

 

情報媒体や書き手によって、事実の受け取り方が異なるのも面白いところ。同じニュースを扱っていても、記事のボリュームや取り上げ方がまったく違う。掲載スペースの都合もあるかもしれないが、媒体の特性や価値観を垣間見るようである。

 

思考の練度が足りない

自分が思ったことを言語化するだけでは、ライターとしてのレベルが上がるわけではない。

思考の練度が圧倒的に足りないうえに、物事を俯瞰的に見れていないからだ。

 

「思考の深化なくして、言葉だけ成長させることはできない」(コピーライターの梅田悟司氏)との言葉が胸に刺さる。

 

ただ、こうやって書き続ければ、ライティングで忘れてはならないことを思い出す機会にはなる。

原因には必ず結果がある。なぜ自分の文章が稚拙なのか。なぜアクセス数がいつまでも伸びないのか。原因は分かっていながらも、なかなか実践と結果が伴わない。

 

せめて点線からはっきりとした線が見える文章を書きたいものだ。