ライターとして具体性に欠ける職務経歴書が出来上がりそう
職務経歴書で抽象的に伝える難しさを感じている。
守秘義務を侵さず、実績とスキルを文章で表現する適切な言葉が中々見つからない。端的に書けば、業務や思考に深みがないように思われる。
不本意ながら転職活動をしなければならない事態に陥りそうだ。今年で43歳を迎える私にとって、これまで以上に厳しい戦いになることは間違いない。
経験と実績に基づいた新たな価値を生み出す能力がなければ、わざわざ中年男を採用する意味がない。私が人事担当ならそう思う。だからこそ言葉を尽くして、多少は自分を大きく見せる必要がある。
どう深みを持たせるか
現職の実績は、媒体でも、数字でも表せない。記者であれば、これまでに書いた記事をポートフォリオとして提出できる。担当分野ごとに現場ルポやインタビューを出せば、ライティングスキルと取材力は伝えられる。
補助金支援コンサルタントの実績は明瞭だ。公募ごとに担当した社数と採択率を書けば、ある程度の物差しになる。
まわりのサポートがあってこその結果ながら、採択率は全国平均を毎回大きく上回っていたため、職務経歴書に堂々と書ける。
現職のライターは、記名のない黒子、下請けの立場にある。ポートフォリオも出せないし、媒体の名称も書けない。せいぜい顧客の業界と業種ぐらいだ。
携わってきた分野、1日あたり書ける文字数、対応できる領域は、前職までの経歴で触れている。現職では、いっそう深みを持たせるために、顧客の抽象的な要望を具体化し、制作物として企画・構成からカタチにできることを強調した。
ぬるま湯が自己成長を止める
職務経歴書として棚卸しすると、世間では評価されにくい取り組み、社内でしか通用しないスキル、やっている雰囲気づくりに終始する業務の多さに改めて気付かされる。
給料をもらっている以上、業務命令に従わなければならない。自己成長に結びつかないことも多い。一面から見れば、それも「仕事」だ。
そう考えたとき、自分が会社に守られていることも実感できる。出勤すれば、給料が毎月もらえる。健康保険も、有給休暇もある。働く環境が整っている。
「日々の生活に不安がないのは、恵まれている証拠かもな……」と感謝する気持ちさえ生まれてくる。
居心地が良い空間、コンフォートゾーンに留まり続けた結果、年齢に対して評価されない人材になりかねないことも理解している。
ぬるま湯は気持ちがいい。いつまでも浸かっていられる。ただ、気付いたら死ぬ寸前の茹で蛙状態で、取り返しのつかない危険性も孕んでいる。
自分なりに投資して磨いてきたつもりだが、世間に通用するライターの水準には達していないだろう。単に書けて、取材するだけでなら、掃いて捨てるほどいる。世の中はそれほど甘くない。
自己否定の日々がまた始まりそうだ。
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